【4】大雪山

【1982年9月11日】【1994年7月】

大雪山に登ったことのある方も少なくないだろう。なぜなら北海道最高峰の旭岳と層雲峡からほど近い黒岳には7合目付近までロープウェーが敷設されていて、そこから各頂上までは僅か2時間程度で登ることができるから。私の初大雪は後者…層雲峡を起点に黒岳へ登り、御鉢平を取り巻く桂月岳~凌雲岳~北鎮岳~中岳~旭岳~間宮岳~北海岳をぐるりと一周するものだった。

朝8時20分、始発のロープウェーとリフトを乗り継いで黒岳7合目到着。空模様は曇りで今にも泣きだしそうな天気だったが、軽装でコースタイムを節約し日帰り可能な行ける所まで行きたいとの逸る思いで即登山を開始。黒岳の一気登りはかなり辛く気が滅入りそうな感じでのスタートだったが、後から思えば黒岳と旭岳の上り以外にはきつい行程はなく、時折足元に出逢うシマリスに癒されつつ、ガスもかからず視界も利いてまずまずの登山日和と言えた。
黒岳から御鉢平を左に見て№2の北鎮岳、中岳、間宮岳を経て北海道最高峰の旭岳山頂で昼食。層雲峡辺りは未だ色づいてなかった紅葉が主稜部では真っ盛りで素晴らしい景色であった。旭岳の雪渓ではスキーの強化訓練生らしき5名が滑降を繰り返すのが見え、この山のアクセスの良さが逆に山の雰囲気を減退してうらめしい感覚も…。
ただ、旭岳登山口の姿見の池や№3の白雲岳に行く時間的余裕はなかったので次回の宿題として見送り、間宮岳に戻って北海岳へ進む。ここまでの行程でコースタイムを約2時間短縮できたので、この後は雄大な火山風景を目に焼き付けながらゆっくり下山して4時過ぎ層雲峡へ戻る。
次の目的地の礼文島までの距離を考え、4時半には再び自転車に乗って出発、5時半中愛別駅前バス停で野宿した。

前回の宿題は、翌1983年のトムラウシ山への縦走で白雲岳を、姿見の池へは1994年に車で妻と愛犬🐩パピ(0才)を伴って旅した折に達成。姿見の池越しに見上げる旭岳の景色を見て、遥か大雪へ抱き続けていた心残りはすっかり解消した。

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