【21】黒岳(水晶岳)

【1984年8月18日】

逍遥会の夏合宿から帰って一旦広島へ帰郷の後、8月14日からこの夏2度目となる北アルプスへ。今度は三戸ゼミの同期加瀬㊚、後輩大岩㊚、逍遥会OB久野㊛の計4名で裏銀座コースを目指す。
新宿発23時45分の急行アルプス11号で信濃大町、バスを乗り継ぎ七倉まで移動し、初日は高瀬ダム湖畔の濁沢ブナ立尾根登山口まで1時間38分歩いて天幕。ホントはいけないが、高瀬ダムで男3人例によって水浴び遊び。
8月16日晴れ、北アルプス三大急登とされるブナ立尾根を喘ぎ喘ぎ登り詰めること3時間58分で烏帽子小屋(2,551m)のキヤンプ地へ到着。一休みの後、二百名山の烏帽子岳(2,628m)へ45分のピストンを行ったテン幕。山行経験のないゼミ仲間連れのため、上りの歩き方等細かいアドバイスをするも、大柄な大岩君は大股歩きでゲインしては休み…と全く鉄則を無視した歩き方をして大バテ。そこから皆な指示に従ってくれるようになったので、俄かづくりのパーティも楽しくまとまりある山旅を満喫することとなった。
翌17日も晴れ、稜線から御来光を拝み登山初心者のゼミ仲間は甚く感動。この日は昨日の疲れをとるべく、ゆっくりと稜線歩きを愉しんで野口五郎小屋キャンプ場まで実働2時間15分の休養日。
8月18日は一点雲無き快晴、我々は野口五郎岳ピーク(2,924m)まで一登りして日が昇るのを待つ。東には御来光、反対側の西側には黒岳(水晶岳)を中心に左に槍穂連峰から笠ヶ岳、右には赤牛岳の上方に薬師岳と360度の大パノラマであった。殊に我々のいる裏銀座コースの山影を映す西の景色は刻々と変化するモルゲンロートの色彩を見せてくれて何とも言えない絶景を見せてくれた。疲れも癒え絶景に大はしゃぎの後輩大岩君に、皆もつられて気分上々で約2時間の空中散歩で水晶小屋へ到着。本コース最高峰2,986mの黒岳(水晶岳)へ45分でピストンの後、ワリモ岳、鷲羽岳へと進んだ(※鷲羽岳へ)。

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