【67】後方羊蹄山(羊蹄山)

【2010年7月7日】

端正な円錐形で蝦夷富士と称される羊蹄山を最初に見たのは広島での銀行員生活2年目のこと、目の前のニセコアンヌプリのスキー場から眺めた時である。深田久弥の日本百名山では日本書紀由来の後方羊蹄山(しりべし山:後方=しりへ+羊蹄=し)と呼んで、単に羊蹄山と略して呼ぶべきではないと呼び名に拘った北海道有数の歴史ある山である。

私の登頂は2010年夏、愛犬🐕マロンを連れての往復だった。この日は快晴とはいかなかったものの、雲間から時折周囲の展望も垣間見ることのできる悪くはない天候。
早朝、半月湖畔の倶知安コースの比羅夫登山口(標高350m)を出発し、ほぼ一直線な直登ルートを旧小屋跡まで登り切り、大火口淵を東側に回り込んで1,898mの頂上(三角点の旧山頂は1,893m)に到着したのは10時半。ピークでゆっくり昼飯休憩をとってぐるり火口を一周して元の道を辿って登山口まで下山したのは15時頃だった。
ルート上に沢も何もないこの山を下った所にあるキャンプ場の水道蛇口にむさぼりつくマロンが可笑しかった。
登山口付近で帰る準備をしていると、タクシーで乗り付けてきたで中国・台湾人らしきカップルが私に登山道を尋ねてきた。頂上までのコースタイムは上り5時間下り4時間なので、軽装の彼らがこの時間から登って帰れる山ではないと忠告したが、果たしてどうしたことだろうか?この辺りも外国人観光客が激増しつつある北海道の新たな問題になりそうだ。

  • はてなブックマークに追加