【100】富士山

【2017年9月8~9日】

新幹線で通り掛かる度に見上げたり、他の山に登った時もその存在が気になるのが富士山だが、山登りをやってる面々同様に、私も「富士は眺める山であって登る山ではない」との妙な拘りから登らないまま過ごしてきた。こうした中、百名山を踏破する上でいつかは登らねばならない…もし登るなら最後の100座目と心に決めて早や数年が経過。遂に、いや…ようやく日本の象徴🗻富士山 登頂を果たし、35年越しに日本百名山の完全制覇を達成した(o^-')b !
理想は0合目からの完全制覇であったが、遠征の出発1週間前に突如発生したギックリ腰の痛みが未だ癒えないため、不本意ながら理想を譲って上りは富士宮口5合目(静岡)から‥下りは富士吉田口(山梨)の0合目北口本宮冨士浅間神社への行程とした。昨日は霰混じりの小雨が降る寒い中を上り102人抜き(102抜き-1抜かれ=101)、今日は山頂があまりに心地よかったので長居したため‥下山客300人以上を抜いた(0抜かれ:6合目まで4時間超の下りを1時間10分で下山)。富士の霊験なのか…いつの間にか身体の不調は癒えていたようだ。
富士山を吉田口ルートで下り、1合目馬返しを経て中ノ茶屋 で名物「吉田うどん」を食べ、0合目の 北口本宮冨士浅間神社経由で富士山駅 まで歩いて下山した。途中の上吉田の街で「御師」(富士講参りの人々を泊める宿)の旧家を見学。世界文化遺産の奥深さも多少理解出来て満足な一日となった(^o^)v

永年の想いを心に秘めて登った富士山…あまりに有名な山だけに頂の火口の様子や剣ヶ峯に据え付けられた「日本最高峰」の碑など事前に見知るものも多く、それゆえ期待値はそれ程でもなかったが、実際に肌身でリアルに感じた富士はそれを上回る面白さがあった。
火口を取り巻く八神峰を巡りながら刻々と形を変える夕暮れ時の雲景に先ず感動。
御来光への期待が膨らみ迎えた翌朝、天気は快晴という訳ではなく雲上に顔を覗かせているのは八ヶ岳のみだったが、遥々広がる雲海から上がる太陽と足元では朝日を受けて肌が赤く染まる赤富士、そして空高く姿をとどめる満月の様子は富士曼荼羅の世界であった。私は他の登山者が居なくなった後も一人暫く余韻に浸り、百名山完登の感謝を込めてもう一度火口に広がる幽宮大内院巡りを行った。

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