東北

標高1,500mの低めの山が中心である。その多くが信仰の山であり、人々に崇め親しまれてきた。「東北人の気質のようにガッシリと重厚、時には鈍重という感じを受ける」(『日本百名山』)とあるが、むしろ優しくたおやかな山容を広げ、ブナ林が心を癒してくれる。~鳥瞰図で楽しむ日本百名山~

大学1年の夏合宿で初めて訪れた飯豊連峰をはじめ、東北には柔和で優しい印象の山が多くて私は好きだ。ただ、広島からは交通アクセスの関係で中々行きにくくて、飯豊以外の山に登ったのは2006年以降と私の登山歴の中では遅くなってしまった。

池塘と紅葉に彩られた八甲田山・鳥海山・月山、花の山早池峰のウスユキソウ、飯豊連峰の緑と雪渓、裏磐梯の湖沼群など鮮やかなコントラストの絶景も然ることながら…人々の祈りの対象として長く崇められてきた歴史浪漫を想起するにつけ、山に入っていると魂が自然と浄化されてくる感覚になる。恐らくこれから齢を重ねていくに従って、その奥深さが更に味わえるようになるのだろう。

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