北陸・近畿・中四国

『日本百名山』には関西方面の山が少ない。選択基準の1,500mを越える山が少ないためだと深田は書いているが、紀伊半島の山々をはじめとし、魅力のある山が多々存在する。なかでも百名山に選ばれた山は、名山揃いだ。個性ある山容に四季折々の姿が美しい。~鳥瞰図で楽しむ日本百名山~

世界遺産熊野古道の最難路で修験道の聖地大峯奥駈道と重なる大峰山脈(大峰山)、風光明媚な大杉峡谷を刻み込む台高山脈(大台ヶ原山)と、南紀の吉野熊野国立公園に位置する大山塊は信仰の歴史ロマンを彷彿とさせるエキゾチックな登山エリアである。学生時代に男パを率いて藪漕ぎ三昧した時はまさに苦行の連続、知ㇾ天命50歳代に入り自身を振り返るべく辿った大峯北部・南部2度の縦走。未だ人生を達観できるには至らねど、登山を通して自分の心と向き合う経験が味わえたような気がする。

加賀の名峰白山へは脱サラの年、期待と不安が交錯する心理状況を抱えたまま…これから進むべき道について、無垢な思索に耽るための登山に出掛けた。その際も先代の犬を連れての登山だったので、後継犬に代替わりして再び同じ道を辿ってみた。
また、大山(中国)も石鎚山(四国)も古くからの霊山であり、これらの山々の良さは高さではない神秘的な体験に触れることのできる舞台である。

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