【16】金峰山

【1984年5月26日】

中央本線の夜行列車で小淵沢まで行って、小海線始発を待って信濃川上駅へ。そこから登山口の川端下(標高1,360m)まで村営バスを乗り継ぐという、距離の割には長いアクセス時間が掛かって程々に疲れたまま登山開始。金峰山川から支流砂洗川の沢筋の緩やかな傾斜を約2時間かけて中ノ沢出合まで辿り、尾根コースへ入って高度を一気に稼ぐ。気候は5月末であったが、今年は例年にない程の積雪だったようで、北側登山道ということも手伝ってか標高2,200m付近から日影には50㎝近くの残雪。一歩踏み出す毎に足がズボっと落ち込む大苦戦を強いられ、今回のアベック山行のパートナーで逍遥会一の元気印久野さんも流石に泣き言交じりの余裕のない笑顔であった。
大きく体力を消耗しつつも無事、秩父山群の王者と称される金峰山(2,595m)に登頂。頂上部は平らな丘状で五丈石なるランドマークの大岩があり、この付近には大峰山脈の金峰山(山上ヶ岳)から蔵王権現を遷座した奥宮があったと伝えられている。
この日はガスも時折発生する天候ながら、瑞牆山に至る稜線の眺望はしっかり確認できた。汗が引くまでゆっくりと昼食休憩をとって、大日小屋キャンプ場まで1時間余り下り⛺テン幕(第1日目の実働時間は5時間56分)。

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