【78】巻機山

【2014年9月26日】

午前7時、滝見物と好展望が得られるという割引沢、天狗尾根の上級者ルートを選択して巻機山頂を目指す。大きな岩がゴロゴロする沢には鎖場もあって中々一筋縄では登れないコースだ。天狗尾根に取り付いた頃には、雲が湧き出して好展望の筈が今一つ肩透かしだったのは残念。気を取り直して更に高度を稼いで11時、割引岳(1,931m)の頂稜線に立つとそこは雲海の上でまずまずの展望を得ることができた。
巻機山の頂稜部は、草紅葉と笹原の緩やかな丘に池塘が点在する雲上プロムナード。なるほど、山中で機を織っている美女を見かけたという伝説がこの山の起こりとなったのも頷ける…名前の通り優しい風情の山だ。
ピークを取り巻く穏やかな稜線上からは、雲間から南に谷川岳、東南には奥利根湖越しに武尊山、東に尾瀬の至仏山・燧ヶ岳、北に越後三山の姿がはっきり視認できた。
13時好展望を満喫して前巻機(ニセ巻機)を通る通常ルートの井戸尾根を下り行くと再び雲の中、まるで夢の世界に居たかのような気持ちで登山口に下りていった。

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